きもの雑学あれこれ

袂を分かつ

袂を分かつ(たもとをわかつ)

袂とはきものの袖の下にある袋状の部分。昔から、袂には魂が宿ると信じられており、好きな相手に対して袖を振ることで相手の魂を呼び込めるとされていました。そして、結婚をすると袖を振る必要がなく、振袖の袖を短く仕立て直して留袖にしたということから、結婚により親と別れることを袂を分かつというようになりました。そこから転じて、考え方や価値観の違いから今まで一緒に行動を共にしてきた人と別れることを指すようになりました。

このコーナーでは着物にまつわる雑学をご紹介していきます。着物から生まれたことわざや習慣は身のまわりにたくさん。その意味を知り、ルーツをたどることで、着物がより身近な存在になるのでは?