きもの雑学あれこれ

断機の戒め

断機の戒め(だんきのいましめ)

 断機とは織りかけた機の糸を切ってしまうこと。途中で切ってしまうと着物にはならないことから、物事を途中でやめてしまうと何にもならないという戒めにつながりました。

 孟子が修業の途中で家に帰った時、母親は織物を織っている最中でしたが、その糸を刀で断ち切り「学問を途中で打ち切ることは、このように織っていた布を切ってしまうようなもので、今まで織った布は何の役にも立たなくなる」と言って戒め、師匠のもとに帰らせた故事が語源となっています。

このコーナーでは着物にまつわる雑学をご紹介していきます。着物から生まれたことわざや習慣は身のまわりにたくさん。その意味を知り、ルーツをたどることで、着物がより身近な存在になるのでは?