腕によりをかける
「今日は腕に縒りをかけたからね」と、得意料理を出すときに使ったことはありませんか。この「縒る」とは、ねじり合わせることで、生糸をからめ合わせて丈夫な糸を作る、「糸のより」に由来しています。そこから、「物事に強い意欲を持って取り組むこと」「自分の力を最大限に発揮しようとはりきること」の意味として使われます。また、「よりが戻る」「よりを戻す」の「より」も同じ「縒る」からきています。意味は縒り合わせたものが、ほどけて元通りになること。しかし一般的には、別れた男女が元の関係に戻ることに使われます。
このコーナーではきものにまつわる雑学をご紹介していきます。きものから生まれたことわざや習慣は身のまわりにたくさん。その意味を知り、ルーツをたどることで、きものがより身近な存在になるのでは?